この記事は「WordCamp Osaka 2019 ひとつき遅れのアドベントカレンダー」の第22日目の記事です。
みなさまごきげんよう。
先日公開されたささぴよ氏の記事は読まれましたでしょうか。
【WordCamp Osaka 2019】 とある委員の、内密案件(サプライズ) 【ひとつき遅れのアドベントカレンダー21日目】
vi kent
https://kent-and-co.com/700
この記事中で、今日は僕がプロジェクトの進行記録をあげるという話になっていたので、進行記録を時系列でご紹介したいと思います。
なお、このプロジェクトは「WordCamp Osaka 2019の実行委員長ズにサプライズでオリジナルラベルの日本酒を贈って泣かせようぜ」という目的なのであります。
ですがこれはただの覚え書き程度のものですので、ひとつの読み物としてお楽しみくださればと思います。
ことの発端
去る11月12日のことです。
僕も撮影ボランティアで参加した、WordCamp Tokyo 2019の撮影写真がFlickrで公開されました。
この記事中にアルバムとして「コントリビューターデイ」「スポンサーブース」「セッションデイ その1」「セッションデイ その2」「アフターパーティー」とあります。
特にアフターパーティーの写真は実にエモい写真ばかりでした。
写真の中にはWordCamp Tokyo 2019の実行委員長ならびに副実行委員長がサプライズでプレゼントを渡されるという催しがあったのですが、写真を見返しながら、僕も「これはズルいわー、マジでズルいわー」と思っていました。
ちょうどそんなタイミングで、ささぴよ氏(以下ささぴよくん)からWordCamp Osaka 2019のSlackでダイレクトメッセージが届き、次のようなやり取りが行われました(一部省略しています)。
委員長ズに何か用意してあげたい気持ち@懇親会の最後あたり
[/word_balloon]やろう。予算なんぼくらいかかりそう?
[/word_balloon]なにつくるかによるべや。
[/word_balloon]形残るものがいいけどトロフィーとか邪魔すぎるし実用的なやつがいい
[/word_balloon]それな。
[/word_balloon]オリジナルラベル酒
[/word_balloon]良いやん
[/word_balloon]これが11月13日の話。
このトントン拍子に決まった企画。
僕らの、約1ヶ月にわたる戦いが始まろうとしていたのです…
調査・そして計画初期段階
聞き込み調査
まずは実行委員長ズ(WordCamp Osaka 2019はダブル実行委員長でした)がどんなお酒を嗜むことができるのかを調査しました。
実行委員長の一人である角田さん(以下いっぺーさん)は 一平さんは日本酒が飲めるのは知っていましたが、もうひとりの実行委員長であるyori3(以下よりさん)がどれだけ飲むのか、わからない状況でした。
そこで、その話が出た直近の11月16日に開催予定だった、Kansai WordPress Meetup Osaka #4 でそれとなく聞き込み調査をしました。
他愛もない会話の流れで「最近飲んでる?」「普段どんなの飲むの?」と聞いた結果、日本酒はイケルクチということが判明、早速計画をすすめていく算段を立てます。
業者の選定
この調査を実行するまでには期間がありましたので、この間にオリジナルラベルを作れるお酒を作っている業者を探しました。
選定基準はよく覚えてないのですが、以下の2つまで絞り込んだログを見つけました。
Slackでプライベートチャンネル爆誕
さて業者を絞り込み調査も終えたところで、初期段階での人の巻き込みを開始します。
Slackには「プライベートチャンネル」という機能がありますので、そちらでやり取りをすることにしました。
プライベートチャンネルがオーナーですら検索で見つけられないのを確認し、ダイレクトな名前だと面白くないなーと思い、「日本酒が好き」という名前でチャンネルを作成しました。
この采配は後にプロジェクトを救う重要な鍵となりました。
そしてWordCamp Osaka 2019の各チーム(セッション班、デザイン班、会場班、etc…)のリーダーをチャンネルに放り込みます。
目標は「委員長ズを泣かせる」で満場一致。
企画に乗っかる人々
僕とささぴよくんの当初の計画では「オリジナルラベルの日本酒を作って渡す」だけでしたが、このとき他にもなにかサプライズを!ということで、別の計画も動いていました。
- セッションのYouTube Liveで配信することの応用で、懇親会もYouTube Liveで配信する体で、懇親会の最後にそのYouTube Liveでサプライズ動画を流す
- オンライン寄せ書き+印刷
この制作過程は今回の件とは別なので今回は割愛します。
デザインの制作
そしてデザインを制作するフェーズに。
「日本酒が好き」チャンネルとは別に、「日本酒ラベルを作ろう」のチャンネルを作成しました。
WordCamp Osaka 2019のデザインチームの全員をここに呼びつけ、概要を説明し、ノリノリでやると言ったデザインチームのともさんがデザインをすることに決定。
僕がディレクションをしたのですが、普段のやり取り以上にSlackでのログが流れていました。
会話の大半は雑談ですケド。
デザインのフローや進行はともさんの記事のほうで説明されています。
私たちの、ヒミツでステキな25日間
虎野とも|note
https://note.com/t_moarnaj_nio/n/nc2a8720a6be7
また、制作業者に関しては予算感と納期の折り合いから「【オリジナルラベルのお酒専門店】酒のダイナミック」さんに依頼することになった。
こうしてデザイン制作者とラベルサイズが決定したので、カンパ代を決定しました。
カンパ制なのは、WordCampの予算とは完全に別にしているからです。
セキュリティホールってだいたいヒューマンエラーだよね
突然訪れた危機
11月25日、WordCamp Osaka 2019の当日スタッフオリエンテーションが行われたとき、危機が訪れます。
オンラインでの参加もOKにしたため、Zoomでも複数の人が参加しており、その中に様子を見に来たいっぺーさんもいたのが発端。
オンライン参加者向けに説明をする際にドキュメントの画面共有をしていたのだが、一部画像の共有にSlackを使用してしまったために、説明をしていた当日スタッフチームのリーダーである深沢さんのSlack上でプライベートチャンネル「日本酒が好き」のチャンネルがチラ見されてしまったようなのです。
目ざとい実行委員長ズのひとりであるいっぺーさんは「日本酒が好きとは」とコメントしていたらしく…
いんちょに日本酒ちゃんねるみつかったで。
[/word_balloon]うそやん
検索でみつかったん?
今、いや。
深沢さんのSlackみてたっぽい。
Zoomのチャットで気付かれた。
チャンネル名かえて、日本酒が好きの別チャンネル作ってごまかすか
[/word_balloon]一瞬だったから大丈夫だとか、そんなことなかった。
ただ、「日本酒が好き」というチャンネル名でなんとかサプライズ企画のチャンネルであることがバレなかったのが救いでした。
…というわけで急遽、証拠隠滅作戦を決行することにします。
チャンネル増設と移転
即座に別チャンネルを作ってそこをダミーチャンネルにしようと思ったが、もし本当に入られた場合に作成日がおかしなことになることに気づいた僕は、妙案を考えました。
- 「日本酒が好き」チャンネルは残す
- 「日本酒が好き」チャンネルのログは全部消す
- 「日本酒が好き」チャンネルのログの抜粋(重要部分)を新しいチャンネルに転記
- 「日本酒が好き」チャンネルに実行委員長ズを招待したとしても「前から作成してたけど動いてなかった」感を出す
結局招待することはなかったのですが、精神衛生上、この形をとったことで少なくとも当事者たちは安心を得たのです。
なおチャンネル名でバレないように、あたらしいチャンネル名は「____________________________________________________隠しコンテンツ」としました。これでSlackのサイドバーに出現しても最後の文字列は隠れるはず。
また、デザインチーム用のチャンネルは「文房具フェチが集まるスレ」に変更しまた。
ジャストアイデアだったのですが、文房具好きのメンバーが動揺する事案が発生したとかしないとか。
実行委員長ズ以外全員巻き込み
情報共有とカンパを募るために「____________________________________________________隠しコンテンツ」チャンネルに実行委員長ズ以外のすべてのメンバーを招待しました。
これで皆共犯ですね。
そしてカンパ支払い方法の選択アンケート(PayPal.me or 当日現金払い)をし、ラベルデザインも完成し、発注。
出来上がったラベルデザインは以下。
このこだわりはぜひ、ともさんの記事で確認してほしいです。
私たちの、ヒミツでステキな25日間
虎野とも|note
https://note.com/t_moarnaj_nio/n/nc2a8720a6be7
必死のパッチで隠蔽劇
12月4日、いよいよデザインしたラベルの日本酒が僕の自宅に届きました。
しかしながら、ここでひとつ問題が生じてしまいました。
それは「日本酒の箱を搬入すると箱でバレる」かもしれないことです。
僕は考えに考えた結果、ひとつの悪魔的計画を思きました。
それが「機材のふりして搬入する」計画です。
キャリーケースで鍵をかけているとはいえ、不意に触られるのも嫌だし、チャンネルがバレかけた前科があるので、「なにこれ」と問い詰められてはかないません。
幸い僕が映像・撮影チームだったこともあり、撮影系の機材だということにして絶対触らせないようにし、日本酒の搬入に成功。
そして、当日を迎える…
オチはサプライズのサプライズ
12月7日当日、懇親会会場にこっそりと日本酒の入ったスーツケースを搬入。
しかしながら油断はできません。
僕は参加者の知り合いと話をしながら、絶対に日本酒に近づけない近づけさせない人員配置をして、その時を待ちます。
セッションチームリーダーの堀江さんと会場チームリーダーのheijiさんに品物を渡す協力をとりつけ、ささぴよくんとともに段取りを確認。
サプライズは決行され、日本酒は実行委員長の手に渡り、無事成功したとおもったのですが…
お前らが泣くんかい!
実行委員長を差し置いてheijiさんとささぴよくんが号泣してしまいました。
さて、ここで当初の計画の目的をおさらいしてみましょう。
なお、このプロジェクトは「WordCamp Osaka 2019の実行委員長ズにサプライズでオリジナルラベルの日本酒を贈って泣かせようぜ」という目的なのであります。
目標は「委員長ズを泣かせる」
もう何か全部持っていかれてしまい、非常に残念な感じでしたが、なにはともあれ、これにてプロジェクトはすべて完遂です。
なお、サプライズを受け取った実行委員長ズは、それはそれはいい笑顔でしたとさ。
僕たちの、ヒミツでステキな25日間はこうして幕を閉じました。
(開始:2019年11月13日 / 終了日:2019年12月7日)
関わっていただいた人に最大限の感謝を。
おしまい。